フランシス・レイ(Francis Lai)の有名なヒット曲に「ある愛の詩」(Love Story)(1970年)という作品があります。

日本人受けする少しセンチメンタルなタイプの曲でした。

ところでここで取り上げた「ベニスの愛」(Anonimo veneziano)(1970年)ですが、「ある愛の詩」のマイナーな主旋律をメジャーに変えたらこうなった!と感じられるほどにそっくりなんです。

作曲者はイタリア人のステルヴィオ・チプリアーニ(Stelvio Cipriani)。

現在も主にヨーロッパの映画界で活躍中です。

実は時系列で行くと、出来上がったのは「ベニスの愛」の方が先。

それも半年というわずかな差でしたが、そうなるとフラシス・レイは盗作をしたのか?ということになりますよね。

もちろんこの二つの作品が出された1970年ごろ、この件は問題になりました。

しかし、フランシス・レイ側があっさりと非を認めたため、チプリアーニとはその後仲良しになったとか。

なんでもすぐに訴訟沙汰になる欧米にあって、こういう話を聞くと少しほっとします。

そして個人的には、甘さと切なさがあまり湿っぽくないメロディで綴られている「ベニスの愛」の方が好みです。