聞くたびに涙腺が緩む唄があります。

私にとってのそんな唄のひとつが、美輪明宏さんの「ヨイトマケの唄」です。

この曲は、昭和41年(1966年)に発表されました。

作品が作られた背景には、当時シャンソン歌手として活躍していた美輪さんが興行主の手違いにより、ある炭鉱町でコンサートを催すことになった出来事がありました。

炭鉱で働く人たちが、けっして楽ではない生活の中、なけなしのお金をはたいて自分のコンサートチケットを買い求め、劇場に詰め掛けてくれるのを見て、「働く人たちの唄を作ろう!」と美輪さんは思われたそうです。

そんな経緯があって生まれたこの曲ですが、一時期歌詞に「差別用語」がつかわれているという理由で、放送禁止となっていたことがありました。

バカバカしい理由だと思います。

この曲から発せられる力強い「人間賛歌」を表現するには、きれいごとを並べた歌詞などでは全く意味をなさないのに。

しかしこの曲を「好きだ」と公言するアーティストがどんどん増え、サザンの桑田さんが自らの番組で歌ったことで、ヨイトマケの唄は現在至るメディアで目にしたり耳にしたりできるようになりました。

どんなきれいな唄よりも どんなきれいな声よりも 僕を励ましなぐさめた
母ちゃんの唄こそ 世界一

このくだりを聞くたび、じわっと目元が熱くなってきます。